◆Classic Paris #45 アンスティチュ広場の老紳士 パリ5区/Place de l’Institut, 4e Paris (2019年11月)

セーヌ川に架かるポンデザール橋の向こうから両手に杖を持った老紳士が小雨の中、コンティ通りを渡ってゆっくり歩いてくる。大きなカバンを胸元に威厳に満ちた足取りで・・。
フランス学士院の通用口で雨宿りをしていた時に見かけたある風景。
ところで、紳士の背後に見える手すりのようなものはポンデザール橋の欄干。
何年か前までポンデザール橋の金網の欄干にカップルで南京錠をかけ、鍵をセーヌ川に投げ込み愛を誓う、ということが流行したことがあった。その後南京錠の重さに耐えられなくなった欄干の一部が破損したり落下するという事故が相次ぐが、欄干を交換しても再び南京錠が鈴なりになるという繰り返しだった。
数年前からは南京錠をかけることは禁止され、欄干の金網もアクリル板に交換された。それでもセーヌに愛を誓うカップルの南京錠は後を絶たず、市は橋に掛かる街路灯にワイヤーを巻きそこに誓いの南京錠をかけるように誘導した。作業員が時折ワイヤーごと南京錠を回収している。
閑話休題。
老紳士はしばらくして通用口にやってきて、いつものような様子で受付を通り過ぎて行った。
後日知ったことだが、ここにはパリ最古の公立図書館「マザラン図書館」がある。
老紳士はどこかの研究者だったのだろうか・・・。
写真右上は2013年
写真右中と下は2019年

ストリートビュー
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