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ブログ 「アジェ/Atget が見た場所」 ♯03

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16/07/2017 更新

「アジェ/Atget が見た場所」 ♯03

帰国してみたら・・・!?

 

HP80 300 DSC_6396 Raw mono 5ウジェーヌ・アジェ(1857-1927 フランスの写真家)は41歳からをパリの街かどの撮影を始めました。それも当時ではもはや時代遅れともなったビューカメラでの撮影でした。(ビューカメラ=カメラマンが被り物をして撮影する蛇腹の大型カメラのこと)

「アジェが撮影した場所」を巡り、その場所の「今」を見つめます。


前回のブログ#2 に続いて今回もパリの中心部、ルーブル美術館からほど近い「PALAIS ROYAL」でのお話です。

「PALAIS ROYAL」の正面横からダニエル・ビュレンの前庭を抜け中庭に入るとすぐに、アジェ/Atget の写真に写っている「男性の彫像」*が眼に飛び込んできます。彫刻の後ろの2本の樹木はないものの、背景には庭が広がりその向こうに「PALAIS ROYAL」の回廊の建物が見えます。

おっ、ここが撮影ポイントか・・!

アジェ/Atget の撮影ポイントを見直す作業で最初に訪れたのがこの場所。
彫刻と背景の位置関係を、アジェ/Atget の写真と見比べながら撮影です。持参した「PARIS CHANGING  Revisiting Eugene Atget’s Paris」**という写真集に掲載の写真とも同じをことを確認して一安心。

HP72 600 IMG_6212 2

この場所で感じた私なりの写真を何カットか撮影して、滑り出しは好調^^
6月とは思えない陽射しの中、中庭を北へ抜け前回のブログで紹介した「PALAIS ROYAL」の北の出入り口へ向かいました。

でも、問題が発覚したのは帰国後のこと・・。


何気に、旅行にも持参した写真集「EUGENE ATGET PARIS」***(TASCHEN 2016年)にも掲載されている、同じ場所で撮影された写真を見ていると「何か違う・・!?」

HP80 300 IMG_20170628_0026 2 HP80 300 Jardin du Palais-Royal, 1905 2

 

 

 

 

 

 

 

 

左:「EUGENE ATGET PARIS」(Atget 1901年撮影)
右:「PARIS CHANGING  Revisiting Eugene Atget’s Paris」(Atget 1905年撮影)

画面の中心にある樹木の枝ぶりは同じ、その後ろの建物との位置関係も同じ。
・・・でもよく見ると肝心の「彫像が違う!」

アジェ1901年の写真では「女性の彫像」、1905年の写真では「男性の彫像」が写っています。(この女性の彫像がどうなったのかこれも後日知ることになるのですが・・・、この件はまた改めて^^)
そして再び、自分の写真を見返してみると、なんと「後ろの建物の形が違う」ことにも気がついたのです!

これはどういうこと・・・?
どう解釈すればよいのか・・・?
しばし、混乱しました・・!!

整理してみると、
1901年当時にあった「女性の彫像」が、1905年までに「男性の彫像」に置き換わった。
そして、
1905年のアジェの写真と、1998年に撮影された「PARIS CHANGING  Revisiting Eugene Atget’s Paris」**の写真、今回の私の写真比べると、3点とも「男性の彫像」は同じ・・、でもアジェの2点の写真とは、「背後の建物の形が違う」

謎は深まるばかりです。
建物がつくり替えられたとはとうてい考えられないとすれば「男性の彫像」の設置場所が変わった・・・?

いろいろと調べてみると(まだ状況証拠しかありませんが)どうやらアジェの時代、
「男性の彫像」は「PALAIS ROYAL」の本館の北、中庭中央の噴水の南側に北向きに設置されていたようです。
この「男性の彫像」は、その名も「蛇使い Charmeur de serpent」 (Adolphe Thabard (1831-1905)1875年制作)というタイトル。おそらく目の前の噴水の水を蛇に見立てて、それを操るかのように「男性の彫像」が設置されていたのではないか推測しています。
そして、アジェの写真に写っている建物は「PALAIS ROYAL」本館の北側のようです。

HP80 300 DSC_6365 Raw 1 2 説明付 
そして現在はというと、上の図にあるように
「男性の彫像」は「PALAIS ROYAL」本館のすぐ北側に、北を向いて設置
されているのです。

なんということでしょう!

そもそも「男性の彫像」の場所が変わっていたなんて想像もつきませんよね^^。
おまけに「PALAIS ROYAL」の建物(回廊部分)のレイアウトも、中庭のレイアウトも南北ほぼ対象ときています。
間違えてもしょうがない、・・・かな(笑)

アジェ/Atget の撮影場所を巡り、今を見つめる今回の撮影の旅。
好調なスタートで撮影開始していたつもりが、帰国してみたら思わぬ再発見とともに、事前に写真を読み解けなかった不甲斐なさに愕然。

リベンジはしたいけど、いつになるやら・・・^^

 

注*
Adolphe Thabard (1831-1905)作の「蛇使い Charmeur de serpent (1875年制作)の彫刻

注**
「PARIS CHANGING  Revisiting Eugene Atget’s Paris」
写真家 クリストファー・ラウシェンバーグ/Christopher Rauschenberg がアメリカの出版社Princeton Architectural Press から2007年に出版した写真集

http://www.christopherrauschenberg.com/atget.html

http://www.papress.com/html/product.details.dna?isbn=9781568986807

注***
「EUGENE ATGET PARIS」(TASCHEN 2016年)

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